昨日は、僕の苦手なゼミの塾主講義。
流石に、いつもの空気感とは違い、明るい。
講演の内容だけでなく、
立ち振る舞いを見ているだけで勉強になる。
『妻を得ららば才長けて
見目麗しく情あり
友を得ららば書を読みて
六分の侠気四部の熱』
大切なのは、侠気=情熱です。
その後の2次会では、なんと、シャンパ~ニュが
結構出たおかげで、、、、酔っ払。
2件ほど、楽しく過ごさせていただきました。
では、タイトルです。
裁判員制度どうなっていくのでしょうね。
僕は、大体の週刊誌には、漫喫で週1目を通す。
何週間前のか忘れたが、週刊新潮に
面白いという表現は適切ではないが、
「そうなんだ。」と、思った高山正之という人の
コラムがあった。
ぜひ、紹介したいと思う。では、
『裁判には、裁判官が作った相場がある。
一人殺すと求刑は懲役10年前後。
裁判官は判決をその7掛にするというのが基本相場だ。
これはむごい殺し方だとか逆に
同情すべき点があれば5%の増減をつける。
それで「罪と向き合って生きなさい」と付け加えれば
判決が出来上がる。
実際の裁判もこの通りで
例えば横浜・伊勢崎町で古希間近の夫が
若い妻に不倫をなじられ、ナイフで刺し殺した事件は
求刑の7掛けで懲役7年だった。
群馬・安中で理容業を営む妻をカネの恨みから
夫が殺した事件は殺し方がひどかった。
夫は鉄棒で殴って半殺しにし、
灯油をかけて焼き殺している。
求刑は15年で、判決は7掛けに惨さ分5%を加えて
ぴったり11年だった。
東京・足立区でNHKの集金人が妻をいたぶり、
ついには殴り殺した。
愛人も同居させるNHKそのものみたいな変態亭主は、
その愛人に手伝わせて妻をバラバラにした。
判決は懲役10年。
殺人が相場の7年、バラバラにした分が3年という計算で
日頃の暴力は見逃してもらっている。
この「バラバラ3年」も相場だ。
お台場のマンションでフィリピン女性を殺して
洗濯機で血抜きをした野崎浩の前科が
それを証明している。
彼は8年前に当時交際していた
女性をバラバラにした件で裁かれた。
日本の裁判官は指紋とかの直接証拠を好む。
考えないで済むからで、
高度な状況証拠は頭が痛くなるから採用しない。
だから野崎が女性を殺した
状況証拠は却下し、
バラバラにした分だけで懲役3年とした。
ただ殺害は間違いなさそうで、
それを加味して3年6ヶ月とした。
裁判とはその程度のもので
だからストーカーしながらでもこなせる。
ただ、これは男が犯人の場合で
女にはこの相場は使わない。
例えば福田和子の場合。
彼女は、カッとなって同僚を殺してしまう。
名も顔も変えて時効ギリギリまで逃げ回った。
逃亡は犯罪者の心理として当然で
それで罪を重くされることはない。
彼女には、情状もあった。
18歳の時、悪い男に捕まり
盗みの手伝いをして捕まった。
その未決勾留中、彼女は房内で強姦される。
暴力団の組長が看守を買収して
刑務所内で飲んだり打ったり好きをやった。
いわゆる松山刑務所事件だが
組長はこのとき彼女に目をつけ
看守に房を開けさせ暴行した。
彼女が世間に不信感をもつに至った原因だ。
そんな情状も踏まえれば5年でもおかしくはないが
判決は仰天の無期懲役だった。
96歳の母が、知的障害の息子の先行きを思って
道連れ心中を図ったが、息子だけが死んだ。
名古屋地裁はそんな母を1年間、勾留させたうえ
3年の実刑を宣告した。
女に情けは無用。
東京・渋谷で夫を殺して遺体をバラバラにした
三橋歌織はどうか。
夫は家庭内暴力の常習者で
彼女は拳骨で殴り鼻の骨も折っている。
裁判では検察、弁護士側双方が
彼女の精神鑑定を行い、
「夫からの絶え間ない暴力にさらされ
一時的な心神喪失の状態にあった」との
鑑定結果が出されていた。
米国で判例として確定している
「殴られる妻症候群」と同じ内容だ。
男の相場ならバラバラ分が3年。
殺しが7年だが、心神喪失を考慮してこっちは無罪。
合わせて3年というところか。
しかし、河本雅也裁判長は職権でその鑑定をボツにして
懲役15年とした。
同じ渋谷で兄が妹を殺してバラバラにした。
同じ地裁の秋葉原康弘裁判長は
懲役17年の求刑に対して、
殺人分は相場通りに7年と計算。
しかし、バラバラ分については
「15にも切り分けた獰猛さはまるで別人」という
鑑定を根拠に「別人格の犯行」だからゼロとした。
というわけで判決は歌織の半分の7年だった。
偏見のないまともな神経をもった
裁判員が待望される。』
Shigeki HAMAGUCHI