去年のクリスマスプレゼントで、Wさんから頂いた
「竜馬がゆく」ようやく7巻が終わり、最終章。
7巻面白かったです。盛り上がってきました。
2ヶ所、おぉと思う文面がありました。
前後がないので、知らない方は、わかりづらいと思いますが、
ご紹介しましょう。
『九兵衛は、年をとっても忙しい。(省略)
「ある時、例によって縄をなっている九兵衛のそばで話しこんでいると
庭で遊んでいた鶏が、5,6羽、昼の時を告げるために鳴いた。」
そのとき九兵衛はおもむろに鶏のほうに首をまげ、
「星移り物換れば、ものごとはみなむかしと異なってくるものだ」
と、漢語をまじえながらつぶやいた。
なにごとかと岩倉が聴き耳をたてると、
「わしらの若いころは、鶏が時を告げるとはかならず
コケコッコと声を発したものだ。
しかしいまどきの鶏めらは、みな口をあけるだけで声を発しない」
要するに九兵衛は、自分が聞こえないことを
忘れいるのである。(省略)
頑固者の九兵衛の風姿が、そこにありありとみえるようであった。』
もう1ヶ所は、
『「ものには時機がある。この案を数ヶ月前に投ずれば世の嘲笑を
買うだろうし、また数ヶ月後にひっさげて出れば
もはやそこは砲煙のなかでなにもかも後の祭りになる。
いまだけが、この案の光るときだ」(省略)
批評は頭脳のしごとである。
その施すべき時機をみつけるのが、
実行者のかんというべきであろう。
竜馬は3年後のいまになって、記憶のひきだしから
あのとききいた話をとりだしてきたのである。』
運と行動と周りのおかげで、なんとか楽しく生きこれたので
とっても、心に響きました。
Baliも5年後10年後、楽しみだなぁ。
Shigeki HAMAGUCHI